日语阅读:現代化とその代価

日语阅读:現代化とその代価,第1张

日语阅读:現代化とその代価,第2张

勉強しながら仕事をする留学生にとって、自分の借り家は自分の「巣」であり、日々「隠進小楼成一統、管它冬夏与春秋」(自分の家に引きこもって、外の事はどうでもいいという安心感が沸いてくるという意味)といった感じを少しでも味わうことのできる安全な「巣」なのです。

  またそこから、再び奮闘するエネルギーを蓄えることのできる「巣」でもあります。

  現代生活の最低水準を満たすために、この小さな僕の「巣」の中にも、現代化を代表する品物――家電製品がいくつか置かれています。

  ちょっと恥ずかしいのですが、実は最初の頃、僕の部屋の電気製品は近くから拾ってきた粗大ゴミであったり、友達から譲ってもらった物ばかりでした。

  これらの物は他人の捨てた物であったり、更迭されてしまった物ばかりなので、もちろん新品とは比べ物にはならず、しょっちゅう問題が起こっていました。でも節約のためなら、品質には文句を言うべきではありません。ずっとそれらを愛用してきました。

  ところが、H君はそうは思っていないようです。日本にきた当初、熱心な友達から三段変速の中古自転車を譲ってもらったのですが、H君はその自転車を見たとたん、まず「こいつは僕が国内で使っていた八段変速自転車とは比べ物にならないものだな。」と友達の情熱を一気に冷ますような突飛な一言を発したのです。

  それでもその友達は、まだ来たばかりの子だから、しばらく日本にいれば、だんだんと自分の好意を分かってくれるだろうと、自分の気持ちを慰めたのです。

  ある日、その友達はまたH君のために、中古のパソコンを持って来てあげました。さらに友達は、H君に早く日本語をマスターしてもらうために、自分が持っていたハードディスクを2つもその中古パソコンに入れてあげたのです。

  しかし、H君はちっとも友達の苦心を理解せず、パソコンが古すぎるとか、自分のソフトをサポートしてくれないとか、文句ばかりでした。

  しかもH君は、友達が買ったパソコンに目をつけ、「あなたのパソコンなら悪くない、僕のソフトをサポートしてくれるからね。」と、またまた突飛な一言。

  今度は、さすがの友達も彼の「無邪気」には少しばかり頭にきて、「お前が仕事をみつけて、お金を稼げるようになったら、自分で買え!」と憤慨しながら言ったのです。

  しばらくすると、友達の友達の友達が帰国するので、処分したいものがあるという話が舞い込みました。友達の友達が友達の力になるために、自らH君に何か持って帰りたいものがないかと、聞きにきたのです。

  H君はたくさんの日用品を貰ったほかに、36インチほどの大きなカラーテレビと、二つの扉のついた冷蔵庫をお持ち帰りしました。にも関わらず、相変わらずH君は友達の友達からのご好意を、単なる「ゴミ拾い」だと言い張っていました。

  また、数日後、H君は友達に文句を言いはじめました。あのカラーテレビの音量調節つまみは利かないとか、あの冷蔵庫は物を冷凍できない、などなどです。

  彼は最後に、新しいカラーテレビと冷蔵庫が欲しいと友達に切り出しました。常識から言えば、これ以上タダの物が欲しければ、本人が自分でどこかに探しに行くほかないのですが、あつかましいH君は、依然友達にしつこく頼んだのです。

  月日が流れていきました。ある日本人が自宅の家電を新しくしたいので、誰か中古品を欲しがっていないかと、友達の友達に聞いてきたのです。日本では、いらない家電を棄てるのは面倒だし、お金もかかるので、他人に譲った方がよっぽど楽なのです。

  そのことを知っている友達が、日本人から36インチのカラーテレビを譲り受けて、H君の家まで送ってあげたのです。しかし、またまたH君はそのテレビの画像の色彩が気に入らないようです。

  H君は、しばらくの間、二つのでっかいテレビを縦に重ねて、一つを音声専用、もう一つを映像専用にしていました。けれども、二つのテレビをなかなか同じチャンネルに合わせられなかったので、H君はその音声の悪いほうのテレビを諦めることにしたのです。

  こうして友達は、H君のせいで、雨の夜、二人で大きなテレビを引きずってあちこち歩き回り、ゴミ捨てをさせられる破目になったのです。それでも、「ようやく肩の荷が下りた」と、相変わらず人に優しい友達です。

  その後、H君は市役所から小さな冷蔵庫を貰ってきました。前のでっかい冷蔵庫は物置棚にすることにしたようです。どうやら物を惜しむようになったみたいですね。

  それに続いて、まるでトラクターのような音のする洗濯機をどこかから引き継いできました。さらにいつの間にか、譲り物の中古テレビをもう一台手に入れたのです。

  これで、ようやく音声と映像が揃うようになりました。ただ残念なことに、今回のテレビはちょっと小さめで14インチしかありません。

  人の助けを借りながら、やっと自分の家を現代化させたH君は、これらの物が揃うまで半年もかかってしまいました。いよいよ2002年になるころ、日本政府は、家電製品のゴミ出しについて新しい政策を打ち出しました。

  これからの新製品は、販売価格の中に予想される廃棄費用を含まなくてはならないという事と、これまですでに販売した家電については、捨てる側が回収費用を支払うよう義務付けられたのです。

  その回収費用は、一件あたり3000円以上もかかるというのです。この法律は、資源の再利用を促進するための政策だそうです。これで、物を拾うのはともかく、物を捨てるのは、拾うよりお金がかかってしまうことになります。

  いつかH君は、手元のそれらの「宝物」を捨てるのに、少なくとも1、2万円のお金を取られることでしょうね。

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