CRM の本質,第1张

CRM の本質,第2张

昨今、マスマーケティングから個対応のマーケティングへの脱却が言われて いる。ダイレクト・マーケティング、リレーションシップ・マーケティング、ワン・トゥー・ワン・マーケティング、インタラクションを介したマーケティングは名前を変え進化している。しかし細かい違いを抜きにして、これらの考え方がCRMにつながったことは間違いない。
そこで、CRMの根底に流れる考え方の中で最も基本になる部分を最初に理解していく。そもそもCRMとは?CRMとはCustomer Relationship Managementの略で顧客について正確に知り、顧客の価値観を充足させつづけることで、顧客に必要とされる関係を構築、維持し続ける経営手法のことを指す。 しかし、CRMとはシステム構築とイコールで考えられがちであり、CRMパッケージを導入することがCRMの目的になってしまっているところも多い。
本来、CRMの課題は企業によって全く異なるものであり、パッケージ化は非常に難しいはずである。つまり、システム構築はCRMのための手段でしかなく、しかも、入口でし かないのだ。
CRMとは、何かということについては、目的、戦略、戦術の3つの観点からまとめると理解しやすい。
CRMの目的は「顧客価値の化」である。
顧客価値とは、一人の顧客からあがる売上や利益のことを指す。つまり、多くの顧客に買ってもらうという観点に立った「市場の中でのシェアを重視する」考え方ではなく、一人の顧客から「何度も」「たくさん」買ってもらう、つまり、「その顧客の中でのシェアを重視する」という観点に立った考え方である。
顧客価値化とは、その顧客シェアを最も高い状態に保つということである。
その目的を叶えるためには、顧客にブランドや企業を好きでいてもらい続けなければならない。そこでCRMの戦略では「顧客ロイヤリティーの形成・維持」を目指すのである。
顧客ロイヤリティーとは、そのブランドに対する強い思い入れであり、顧客が強いロイヤリティーを持つと、そのブランドを繰り返して購入してくれたり、良い評判を周囲に広めるという企業にとって好ましい行動をとってくれる。
この顧客ロイヤリティーを生むのが顧客とのリレーションシップである。つまり戦術としては、この「リレーションシップを形成あるいは維持するコミュニケーション」が重要になってくる。
このコミュニケーションを飛躍的に便利に、且つ高度化させ、コストを削減させるのがITであり、IT導入に際し、そのパフォーマンスを化させるための組織改革である。
つまり、多くの人がCRMそのものだと思っているITや組織改革は、CRMの中の戦術の要素でしかないのである。
しかし、このITや組織改革が重要でないかといえばそうでなく、ITとそれに伴う組織改革はCRMの大前提となる。
つまり、ITはCRMにおいて重要な役割を果たすが、CRMの本質ではないということである。
今週のキムタクのドラマ「グッドラック」で、ベテランパイロットが「ハイテク機」を苦手視するシーンがあったが、マーケティング畑でも、ITが本業の分析畑の人はともかく、管理職、あるいはクリエイティブ、プランニングに寄った人はITを敬遠しがちな人もいる。
しかし、CRMはITとしてではなく、以下のように理解したら非常に人間味があるものだとわかるだろう。
例えば、あなたに好きな人がいた場合、あなたはその人と付き合いたいと思う。それが、「顧客価値の化」だ。あなたは、その人と一回だけデートしてもらうのでなく、より深く、より長く付き合いたいと思うだろう。
そして、そのためには、その人にあなたが好かれる必要がある。これが、「ロイヤリティーの形成・維持」だ。
また、好かれるためには、あなたがキムタクばりのルックスでもない限り、まずは、よい関係作りから始めなければならない。あなたの存在を認知してもらい、彼女にとって価値ある存在になることが必要である。これが、「リレーションの形成・維持」だ。
実はこれがCRMである。
つまり、恋愛の成否を左右するものと、CRMの成否を左右するものは同じ。コミュニケーションが重要ということである。 前項で、CRMの本質はITではなくコミュニケーションだという旨を述べた。しかし、ITは不要ということではなくコミュニケーションにおいて重要な役割を果たすのが進化したITなのである。
CRMにおけるITの役割を考えると、伝統的なマーケティングの構成要素、例えばクリエイティブ、メディアと同じような役割を担っているといえるだろう。つまり、CRMのコミュニケーションはこのITがなければ成り立たないとさえ言えるのだ。
例えば、CRMの代表的なITである「CTI」とは、顧客がコールセンターに電話した際、ナンバーディスプレーにより通話してきた顧客を特定し、データベースに蓄積された顧客情報をオペレーター端末に表示させるものである。前回の最後にCRMを恋愛に例えて見せたが、このCTIの活用によりできるようになることは、あなたが恋愛で携帯の着信者表示機能を活用して行っていることと基本的には同じである。
携帯の着信者表示機能が無い頃は、女の子から電話がかかってきて「私、分かる!」と言われて、しどろもどろになったり、「○○ですけど」と苗字を言われて、下の名前が出てこず、その後、バンカラな会話よろしく、ずっと苗字で名前を呼びながら会話をしたりした「苦い記憶(?)」があるのではないだろうか?でも、今は、電話に出た途端に「○○ちゃん、電話、待ってたんだよ」などと調子のいいことを言っているのかもしれない。コールセンターでやっていることも同じで、この顧客情報により、オペレーターはさも顧客のことを良く知っているかのようにふるまえるということなのである。
CRMの代表的なITの例として「CTI」を挙げ、顧客がコールセンターに電話した際、ナンバーディスプレーにより通話してきた顧客を特定し、データベースに蓄積された顧客情報をオペレーター端末に表示できるので、オペレーターはさも顧客のことを良く知っているかのようにふるまえるのであるということを述べた。
これまでも、DM(ダイレクトメール)やアウトバウンドコール(電話による勧誘)により、顧客一人一人へのプロモーションは行われていたが、これらは極めて高価なプロモーション手法であった。
例えば、日本は諸外国に比べ、郵送料や封入費等の人件費が高く、アウトバウンドコールに関しても、同様に、高い人件費が足かせになっており、一人の顧客あたり十分な収益が上がる商品やサービスでしか行えない手法であった。(これらの施策の単価は、専門外の人は想定しずらいだろうが、それぞれ見込客一人あたり数百円かかる施策である。)
しかし、Eメールの普及により、このワン・トゥー・ワン対応が容易になった。こう見ると、CRMへの普及はこのITによる進化とコスト削減により、マス対応から、ワン・トゥー・ワン対応に視点が移ってきたからかのように見える。また、実際にそういった誤った意見も少なくない。しかし、CRMの流れは時代環境の変化により生まれたものであることを認識しなければならない。マーケティングは時代の変化に連れ、以下のように進化してきた。
(1)マス・マーケティングの時代
70年代くらいまでは、需要が供給を上回り、物を作れば売れた時代であった。生産は自動的に販売に繋がり、どれだけ造れたか、どれだけ売れたかが重要であり、どんな人が買ったのかは全く関知されなかった。競争力とはイコール製品開発力、生産力及び販売の場を確保する力であった。
(2)ターゲット・マーケティングの時代
成熟経済の時代になると、需要と供給のバランスが逆転し、消費者が選択する権利を持つようになった。企業は自社の顧客がどんな人達で、何を求めていて、どうすれば満足するのかを探り、多様化、細分化したニーズに対応して、ターゲットに合わせた商品政策や、プロモーション活動を行うようになった。
この時代、企業にとって重要なことは「販売促進」であり、各商品のターゲットに向け、広告等で商品認知をさせ、消費の場面で、商品を想起させ、購買させる、ということに力点がおかれていた。企業にとって重要なのは、市場シェアであり、重要関心事は自社のポジショニングであった。
(3)現在
成熟経済が進行すると、消費者に物が行き渡り、「物が売れない時代」になった。そんな時代に従来のターゲット・マーケティングの手法は費用対効果の面で、非効率な手法と言われるようになってきた。何故なら、新規顧客獲得が従来より困難になり、そのコストが高沸してきたからである。
現在、消費者には物が行き渡り、「物が売れない時代」である。また、バブル期に消費を学んだ彼等は、購買行動のリテラシーが上がり、自分にとって価値のあるもののみを、購入するようになった。
これまでのように、広告でよく知っているとか、新製品だからとか、安い、とかいった理由だけで、消費者はアクションを起こさなくなっている。そのため、新規顧客獲得は難しい課題となり、そのコストは勢い上昇している。つまり、CRMはこのような時代背景の中でうまれてきたものであり、ITの進化と別次元のものである。
もちろん、ITの進化がCRMの考え方を現実的なものにしたのは確かでるが、CRMの背景にあることを把握していないとCRMは失敗に終わる。そこで来週はCRMの背景にある考え方を学んで行く。

先週の最後に時代の環境の変化に関して述べた。現在では物が売れにくくなり、新規顧客獲得コストが高騰し、市場シェア拡大策が非効率化してきた。そのような中、「ワン・トゥー・ワン・マーケティング」「リレーションシップ・マーケティング」「パーミッション・マーケティング」というマス・マーケティングの対極の考え方が台頭してきた。これらは、いずれも、新規顧客の獲得以上に、既存顧客の維持が重要であるという考えに立脚しており、CRMの基になった考え方である。

リレーションシップ・マーケティング
顧客との良好な関係作りを通じて、
CS(顧客満足)を獲得するという考え方。
ワン・トゥー・ワン・マーケティング
顧客と双方向のコミュニケーションにより、
顧客ニーズを把握するのが重要であるという考え方。
パーミッション・マーケティング
顧客とのコミュニケーションにあたっては、
顧客の許可を得なさいという考え方。

そして、これらの考え方がCRMへと結実されるわけであるが、CRMの考え方の中心になる基本的なセオリーの話を行う。企業は、上記のような流れの中で、マス・マーケティング的な考えから脱却。製品中心主義から、顧客中心主義に転換し、顧客について深く知ろうとすることに力を割くようになった。その過程で企業は以下の二つのことに気付いた。

(1)規顧客を獲得するコストは計算したら、
既存顧客維持の何倍ものコストがかかっていた。
(2)自社の売上の殆どは、
実はほんの一握りの顧客によりもたらされている。

まず、(1)について見てみる。マーケティング活動は大きく分けると、アクイジション(顧客獲得)とリテンション(顧客維持)の2つのフェーズに分かれる。近年、特に時代背景の変化により、アクイジションのコストが高沸していることは前項で述べた。
CRMの基幹をなす理論の一つに「リテンションとアクイジションの1対5効率」というものがある。数々のケーススタディーから、一般的に、アクイジションコストは、リテンションコストの5倍かかることが証明されていることから出てきた理論である。この理論は、顧客を維持することが如何に重要かということを示している。
(2)は、CRMの考えの基になるものであると同時に、マーケティングや、経営戦略の策定に広く使われている考え方で「パレートの法則」という。これも、上記の「リテンションとアクイジションの1対5効率」同様、数々のケーススタディーから、一般的に上位20%の優良顧客が売上の80%を占めているという事実を発見したものである。これは実は顧客だけでなく、「優秀な営業マンの上位20%が売上の80%を占めている。」とか、「売れ筋商品の上位20%が売上の80%を占めている。」といったセオリーがあてはまることも実証されている。
この2割対8割というのはあくまで各業界のマジョリティーであり、銀行では、この法則を当てはめると、20対120の法則になり、上位20%の顧客が、利益を生むばかりでなく、下位80%の顧客が生み出す赤字を吸収しているのである。(銀行では、口座維持のコストがかかるのみで収益が上がらない下位顧客は赤字しか生まないのである。)「リテンションとアクイジションの1対5効率」では、顧客を維持することが重要であることが、「パレートの法則」では、更に維持だけでなく、優良顧客に育成するということが重要であることがよくわかるだろう。

市場シェアより顧客シェア~CRMのキーは顧客を差別すること
先週、「顧客を維持することがいかに重要か?」。更には、それだけでなく、「優良顧客に育成することがいかに重要か?」を述べてきた。それはなぜか?CRMの目的が「顧客価値の化」であるからだ。
今週は、まず、このCRMの目的に戻ってみる。では、顧客価値化のために最も大事なことはなんだろう?答えは…それはいうまでもなく、「顧客を差別する」ということである。

CRMの目的=「顧客価値の化」
顧客価値化のために最も大事なこと=「顧客を差別すること」

こんなことを言うと、「ちょっと待てよ。お客様は神様だ。と言う言葉がある。第一、客を差別するなどけしからん。」と言う方もいるだろう。しかし、果たしてそうだろうか?「顧客を差別する」ということは、結果的に「顧客を公平に扱う」ということである。間違わないでほしいのだが、公平(=フェア)に扱うのであって、平等(イコール)ではない。公平をきするため、逆に平等を排除(=差別)するのである。

CRMは顧客を平等(イコール)ではなく、公平(=フェア)に扱う

優良顧客とは、ロイヤリティーが形成された客である。一般的に店への思い入れが強い客は、当然、期待も高い。その優良顧客の期待に応えるために、顧客を識別氏、優良顧客を優遇することが非常に大事になる。そもそも「顧客を差別する」ということは差別される「非優良顧客」にとってよくないことなのだろうか?例えば、買えるわけもない不相応な高級品の情報を度々DM等で送りつけられることは「普通の人」にとってわずらわしいことでしかない。それより、それらの情報は適切な人に届けられて方がいいに決まっている。一度しか来たことのないレストランで得意客扱いされても「誰かと勘違いしているんじゃないか?馬鹿な店だ。」と評価を落とすだけだろう。
先程も述べたが、優良顧客とは顧客ロイヤリティーが形成・維持されている客である。顧客ロイヤリティーとは顧客とのリレーションにより得られるものである。当然、それにはコストがかかる。マス・マーケティングは無差別に一様な情報を伝達する点が非効率だという意見があるが、客一人あたりのコストが高いリレーション形成を全ての客に行うのでは、マス・マーケティングよりはるかに効率の悪いマーケティング活動になってしまうだろう。つまり、CRMは、リレーションによる顧客ロイヤリティー形成を、それぞれの顧客の優良度合に応じた形で行うものである。つまり、場合によっては、顧客を切り捨てるケースもありうるわけだ。(実際はコストをかけないだけで切り捨てないのであるが…)
しかし、そうすると「市場シェアが下がるのではないか?」というご意見が出てくるだろう。その通りである。CRMでは市場シェアは重要視しない。CRMで重視するのは顧客シェアである。顧客シェアとは、市場シェアがたくさんの人に商品を売ることを追求するのに対し、一人に何回も買ってもらうことを追求するものである。利益に貢献するという点では、1対5効率からもパレートの法則からもどちらが有利かは明らかであろう。

今回でCRMは5回目であるが、今週は要望の多かったLTVの話をしていく。
CRMの目的は顧客価値の化である。しかし、顧客価値をどう捉えるかが分からないと化など出来ない。これまで顧客シェアのことを話してきたが、CRMのミッションである顧客価値化は、顧客シェアで捉えるLTV(lifetimevalue=顧客生涯価値)を化することを意味する。LTVとは、顧客が生涯を通じてブランドもしくは企業にもたらすであろう利益のことである。つまり、顧客シェアを長期的に拡張した考え方とも言える。顧客価値の化とは、個人ごとのシェアを限獲得することの永続的な営みから生まれるのである。

LTV(lifetimevalue=顧客生涯価値)
顧客が生涯を通じてブランド
もしくは企業にもたらすであろう利益の総額。
つまり…
顧客シェアを長期的に拡張した考え方。
(顧客価値の化=顧客シェアを限獲得し続けること)

一つ例をあげよう。ある人が長年、あるブランドのタバコを愛用してきたとしよう。しかし、何だか、最近、味が変わった気がする。にもかかわらず、しかるべき告知もない。彼は不安に思って、お客様センターに「味が変わった気がするのでプロダクトサイドに確認して、しかるべき回答が欲しい。」と言ったとしよう。この顧客は市場シェアで考えた場合、他の客と同じ、シェアを構成する一人でしかない。そう考えると、商品の200数十円よりコストがかかる今回の対応は赤字を生むだけの「迷惑千万」なものといえる。そのような発想でいくと、特別な対応、つまり特別にコストをかけることは出来ない。一方、顧客シェアを考えた場合、どうだろう?この顧客は愛用歴が長く、かつ、質問の内容からしてもロイヤリティーが高いことが想像できる。当然、LTVの面から考えると、しかるべき対応をする方が得策であることが容易に想像できる。
LTVの考え方が普及していない頃、つまり市場シェアオンリーの考え方だった頃は、一人一人のニーズに対応できるのは、自動車等、高額商品のように一回の購入あたりの利益が大きくない商品だけであると言われていた。
例えば、7~8年前、私がまだ社会人1~2年目だった頃、ある飲料会社のビールの購入者一人一人の顧客情報をとるというキャンペーンの企画に関わったが、その当時は、この企画は、多くの人に首をひねられた。缶ビールは230円。とても、そんなコストはかけられないと思うのは無理からぬことであった。しかし、LTVで見た場合、事情は少し変わって来る。特に、ビール、缶コーヒー、タバコのように毎日習慣的に消費され、ブランド指名買いの割合が高い商品の場合は特にだ。
例えば、LTVをわかりやすく説明するために、かなり単純化した算出例になるが、毎日に平均2本ビールを飲むヘビーユーザーの場合、非常にアバウトな計算だが、以下の図のようになる。
でお分かりと思うが、LTVはあくまで、予測、仮定による推測でしかない。きっちり計算できるとしたら、それは顧客を失った時、もしくは顧客が死亡した時となる。(会計上のNPV=正味現在価値という考え方を基に現在価値に換算し、評価する方法がありますが、万能ではない。)
LTVは、概念として捉えるべきであり、「顧客価値を化させる」というCRMの目標のための指標、考え方として理解するのが良いだろう。

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